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農水省はこのほど、2021年度の輸入小麦の残留農薬検査結果を公表した。この検査結果によれば、米国産とカナダ産の残留グリホサートはこれまでと変わらず、ほぼ100%から検出され、下がる気配がない。21年度、カナダ産は100%、米国産は97.8%と前年並みの高い検出率だった。オーストラリア産は、11.9%と前年度比約8%減少し19年度並みだった。フランス産は、前年に続き検出がなかった。
検出されたグリホサートの最大値は、米国産が1.3ppm、カナダ産が1.6ppmに対して、オーストラリア産が0.04ppmだった。平均値などは公表されていない。小麦の残留基準値は、2017年にそれまでの5ppmから30ppmに大幅に緩和されたが、今回公表された残留値は改正前の5ppmはクリアしている。
・農水省, 2022-8-31公表された検査結果によれば、米国産輸入小麦からはグリホサート以外に、5種類の除草剤と4種類の殺虫剤、1種類の植物調整剤が検出されている。2013年度以降に検出された残留農薬は延べ14種類に及ぶ。中でも除草剤2,4−Dは、2017年度に初めて検出(1.5%)されて以来、年々検出率が上がり、2021年度は21.6%に達した。除草剤ジカンバとクロピラリドも検出率が上がってきている。ジカンバは、2.9%(2017年度)から21.6%(2021年度)に増加。クロピラリドは、18.1%(2016年度)から76.3%(2021年度)と増加している。
ネオニコチノイド系農薬の中ではスルホキサフロルが対象農薬として検査されているが、まだ検出されていない。
2021年の輸入小麦は476万トン。そのうち米国産がほぼ半分の226万トン(48%)。カナダ産は175万トン(37%)、オーストラリア産は74万トン(15%)。以下、フランス産などが続いている。輸入小麦の8割以上に何らかの濃度のグリホサートが残留していることになる。
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