2017年に農薬登録されたスルホキサフロルについてまとめた冊子『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』(有機農業ニュースクリップ編著)を日本消費者連盟から刊行、頒布することになりました。
低毒性が謳い文句であったネオニコチノイド系農薬はミツバチなどに代表される花粉媒介生物(ポリネータ)への環境影響が明らかになり、欧州委員会は2013年に3種類のネオニコチノイド系農薬の暫定的な使用禁止に踏み切りました。その後、2018年から2019年にかけてアセタミプリドを除き他のネオニコチノイド系農薬を失効させました。相前後して2015年ごろからスルホキサフロルなどの「第二世代」ともいえる新たなネオニコチノイド系農薬が登場してきました。
日本では2017年にスルホキサフロルが農薬登録され、翌年から使用が始まっています。その出荷量は、ネオニコチノイド系農薬全体から見ればまだまだ少ないものの、年々増加しています。
厚生労働省は今年8月、残留基準値の緩和を施行しました。この新たに設定された残留基準値により、推定一日摂取量(EDI)がほぼ倍増し、ことに成長期にある幼小児(1〜6歳)の推定一日摂取量は、一日摂取許容量(ADI)の約4 割に達するとの試算値が公表されています。
この冊子『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』は、スルホキサフロルの概要と環境影響、健康影響に、有機農業ニュースクリップに掲載したスルホキサフロル関係の記事と関連するネオニコチノイド系農薬の記事をまとめました。
『スルホキサフロル 新しいネオニコチノイド系農薬』
編著 有機農業ニュースクリップ
発行 日本消費者連盟
A4サイズ・28ページ・オールカラー
2022年11月30日発行
頒価 500円(送料別)
目 次
1.スルホキサフロルとその概要
2.スルホキサフロルの環境影響
3.スルホキサフロルの健康影響
4.スルホキサフロル関連記事
5.ネオニコチノイド系関連記事
●冊子の購入について
この冊子は日本消費者連盟で頒布します。購入はFAXまたはメールで「『冊子『スルホキサフロル』購入希望」と明記し、送付先の住所、氏名、電話番号を明記のうえ日本消費者連盟へ注文してください。
FAX:03-5155-4767
メール:office.j@nishoren.org
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