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■ネオニコチノイド

2015-05-19

 厚労省 クロチアニジンなどの残留農薬基準を大幅に緩和 ホウレンソウは13倍に緩和

 厚労省は5月19日、ネオニコ系農薬のクロチアニジンとアセタミプリドの残留農薬基準を大幅に緩和した新基準の告示を官報に掲載した。2013年秋の大幅緩和が1600件のパブコメで批判され、一度は取り下げたが、急性参照用量(ARfD)という新たな指標を食品安全委員会に諮問した。しかし、食品安全委員会の健康影響評価は、急性参照用量が加わっただけで、一日摂取許容量(AID)を見直さなかった。これを受けた厚労省は昨年秋、残留基準値をさらに緩和した焼け太り基準を提案していた。

 反農薬東京グループのまとめでは、前回問題となった3ppmから40ppmに緩和されたホウレンソウがそのまま据え置きとなったばかりか、新たに16品目の基準値がさらに緩和された。厚労省は15年1月、この大幅に緩和された「見直し」案で意見募集を実施していた。今回のクロチアニジンとアセタミプリドの残留基準値の改定は、一部を除き、基準の緩和であったため即日発効した。