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■全般
2015-06-24
農薬やGMで汚染されるエサで安全性試験 崩れる「安全」の根拠
フランスの民間研究グループCRIIGEN(クリージェン)は6月17日、遺伝子換え作物や化学物質の安全性試験に用いられるラットの飼料を分析した結果、そのほとんどが農薬やGM成分で汚染されている、とするカーン大学のセラリーニ教授らの新しい研究の概要を公表した。こうした汚染された飼料による試験では正しい結果を得ることができないと指摘している。近くPLOS ONEに発表されるという。
クリージェンの発表によれば、一般的に用いられるラットの飼料は、バランスがとれ衛生的であるとみなされているが、広範囲に異常がみられたという。グループは、一般的に用いられるラットの飼料13サンプルについて、262種類の農薬、4種類の重金属、17種類のダイオキシン類、18種類のPCB、22種類のGMOについてその痕跡を調査した。その結果、13サンプル中9サンプルでラウンドアップが、11サンプルでGMO成分が検出されたとしている。このうちのいくつかは、ラットのホルモンや神経系を混乱させ、深刻な疾病をもたらす可能性のある濃度に汚染されていたとしている。こうした飼料を与えた場合、本来の試験対象の問題を隠すものだ、と指摘している。
また、これらのサンプルの1つは、デュポンのラウンドアップ耐性ナタネの承認試験に使用されたことが分かっているという。対照群に与えられる飼料が、すでにかなりの濃度のラウンドアップに汚染されていては、その試験には明らかに不備がある、と指摘している。